21_kikenjinbutu

最危険人物

日本劇場未公開作品。
潮汕海豊海岸の小さな埠頭、17歳の厳歓(イップ・フン)は、今まで共に暮らしてきた祖母に別れを告げ──生きる為、生計を立てる為に、香港へ密航し、新しい生活を模索しようとしていた。

これは前世紀、70年代の中国人の運命なのである!

香港は決して想像していたような景気のいい黄金の街ではなかった。歓は貧窮して日々の暮らしにも困り、やむを得ず、同郷のヤクザの兄貴分の世話になった。元々生まれつき残忍さを持ち合わせていた歓は、極道の闇の世界で急速に名を挙げていった。銃を脅して奪い取った挙句、脱獄・・・物華街の6軒連続宝石店強盗事件の後、香港警察は歓を「最重要指名手配犯人」に指定!!

1996年のある夜、歓は武装警官に抵抗する為、強大な威力のAK47を発砲して相手に命中させ、下半身不随にさせてしまった。実刑41年の禁固が言い渡される。

獄中に拘禁中の友人達へ、福音とキリストの愛を伝える仕事をしている龐(ホウ)牧師は、少しも躊躇わず、すでに10年以上服役している歓を救うことを、彼の最新の使命とした。
これまでの人生、悪い行ないばかりしてきた歓にとって、牧師の“キリストの話”は当然、不愉快極まりないものであった。刑務所生活で上下半身が不自由になった彼は、ほとんど自暴自棄となり、何度か生命を放棄しようとする。そんな状況下で、彼と、担当の囚人監視役職員・鄧永漢との関係は、更に一層、緊迫していた。歓が極度に茫漠とした気分に陥ったその時、彼は、昔、世話になったヤクザのボス・大軍が、キリスト教徒になっている姿を目撃する!

ホウ牧師の啓発を受けた歓が、聖書を読み、祈り始めると、奇跡的に、銃撃による古傷の苦痛が減っていった!2004年、歓はついに、キリスト教の洗礼を受ける。

しかし、キリストへと到達する道は平坦ではない・・・。